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2017年7月30日 (日)

品川駅改良工事レポ+品川新駅の様子(2017/07/24)+新資料

使用停止中の5番線では京浜東北線向けのホームドア工事が進み、
旧車両基地エリアでは品川新駅の工事が進む品川駅周辺。

7/24(月)の日中に、現地の様子を見てきました。

前回のレポート(2017/05/02)からは、約2ヶ月半が経過しています。

 
今回は、以下の項目について記事にしています。

①使用停止中の5番線の様子
②6・7番線の東京寄りの様子(地下での物流施設の工事と判明)
③品川新駅の様子+旧東海道上り本線撤去の様子
④10月14日ダイヤ改正と月見1番線~4番線の関係

00504gif 
<品川駅周辺で行われている工事>
※クリックで、別ウインドウに原寸大(1100x600)の画像を表示します(GIF形式 67KB)


いつも通り、改良工事中の5番線の様子を川崎寄りから載せていきます。

Img_106922<5番線 ホーム川崎寄り>
5番線の川崎寄り先端部の先には、架線柱が立てられていました。
東海道線の列車が5番線を通っていた頃なら、電車とぶつかりそうな位置ですが、
5番線が京浜東北線南行ホームになり、線路の位置が4番線寄りに若干ずれるため問題ないのでしょう。

Img_10622<5番線 川崎寄り 1/5>

Img_106122<5番線 川崎寄り 2/5>
5番線の川崎寄りでは、ホーム端のコンクリ板がホームドア対応のものに交換され、
同時に、4番線の線路と干渉しない程度にホームが拡幅されていました。
 
使用再開後は、ホームの川崎寄りで5番線と6番線が合流しなくなるため、
線路をこれまでよりも4番線側に寄せて、ホームを拡幅したのでしょう。

Img_106522<5番線 川崎寄り 3/5>
拡幅後のホームにあわせて、ホームの屋根も4番線側に拡幅されました。
 
屋根が拡幅された一方で、屋根を支える線路方向の鉄骨は改良工事前のものがそのまま使用されているため、
かつての5番線の線形に沿い、6番線側に向かってゆるやかにカーブしている様子が分かります。

Img_10642<5番線 川崎寄り 4/5>
ホーム床下でも、拡幅に合わせてホーム桁が延長されていました。
(ホーム桁のうち、銀色に光る部分が延長部分)

Img_10602<5番線 川崎寄り 5/5>
ホームの拡幅が行われたのは、川崎寄りの階段(上写真)付近からホーム先端部にかけてです。
 

続いて、5番線のホーム中程の様子を。

Img_10592<5番線 ホーム中程 1/4>

Img_10582<5番線 ホーム中程 2/4>

Img_10562<5番線 ホーム中程 3/4>

Img_10552<5番線 ホーム中程 4/4>
ホームの中程、盛土構造になっている部分でも、ホームドアの設置に向けた工事が続いていました。
全域でホーム桁の設置が終わり、床板となるPCコンクリ板が設置された箇所もありました。

 
続いて、5番線の東京寄りの様子を。

Img_10852<5番線 東京寄り 北乗換通路より>

Img_105222<5番線 東京寄り 1/5>
ホームの東京寄りでも、ホームドアの設置に向けた工事が続いていました。
 
既存の構造物などの関係で、ホームを桁式に改良することができないような箇所では、
ホームに、ドア筐体を固定する金具を直接埋め込んだようです(上写真)。

Img_105122<5番線 東京寄り 2/5>

Img_105422<5番線 東京寄り 3/5>
東京寄りの階段下付近では、旧ホームの擁壁・盛り土の撤去が終わり、
ホームの桁式化に向けた工事(基礎工事?)が行われていました。

Img_10442<5番線 東京寄り 4/5>

Img_104522<5番線 東京寄り 5/5>
5番線の東京寄りの階段より先では、ホームの床下がすっかり仮設化され、
ホームの下には、いつの間にやら新しい柱(ホーム支持用?)が姿を現していました。
 

5番線で行われているホームドア工事について。

Img_105522<京浜東北線ホームドア工事の様子 1/2>
5番線でのホームドア工事は、他駅とは異なりホームが使用停止になった状態で行われているため、
通常、日中はゴムマットや覆工板で覆われてしまう部分が観察できます。
 
上部が切断された既存のホーム擁壁に、L型トラフ、ホーム桁が乗った状態が上の写真になります。

Img_10752<ホーム桁の工事 1/2>
そのホーム桁の工事ですが、盛り土ホームのライナープレート内でホーム桁の基礎工事を行い、
ホーム内の基礎と既存のホーム擁壁を利用し、枕木方向にホーム桁を設置します。

Img_107622<ホーム桁の工事 2/2>
ホーム桁の上に、ホームドアが乗るPCコンクリ板が設置されます。
その後、ホーム桁の上端まで埋め戻され、ホームドアの乗るホーム端のみが桁式構造となります。

Img_104922<京浜東北線ホームドア工事の様子 1/2>
こちらが、ホーム桁にPCコンクリ板が乗せられた状態になります。


続いて、6・7番線の東京寄りの様子を。

Img_108022<6・7番線 東京寄り 北乗換通路より>
この付近では、引き続き地上部分に大きな変化はありませんでした。

Img_10832<6・7番線 東京寄り 1/2>

Img_10772<6・7番線 東京寄り 2/2>
この地下部分で行われている工事ですが、
「東工技報(JR東日本 東京工事事務所 制作)」のVol.29(2015年度)のうち、品川駅6・7番線の施工についての記述によると、
両線ともに物流施設を品川駅の地下に構築するため、一部が工事桁となっている。(P73』とのことです。
 
どのような目的の物流施設なのかなど、詳細は今のところ不明ですが、ひとまず謎は解けました。

Img_10932<6・7番線から続く地下通路(?)>
6番線を発車した東海道の上り列車が、ホームを出てすぐに通過する工事桁ですが、
この工事桁も地下の物流施設と関係があるようで、東工技報の工事概要図(P70掲載)には「物流工事桁」と記されていました。
 
工事桁の下で構築されている通路のようなものが、品川駅の敷地外(第1京浜など)を向いていることから、
この工事桁は、駅の外から物流施設に出入りするための地下通路を掘るため…と推測しています。

この地点(6・7番線の東京寄り)についてですが、地下施設の建設であると判明したため、地上部分に目立った変化が起きるまでは、いったん定期レポートの対象から外します。
調査は継続するので、何らかの変化があれば、再び記事で取り上げたいと思います。
 

Img_10822<6番線ホームの屋根>
また、6番線ホームの東京寄りの屋根が一部低くなっている理由も不明でしたが、
同じく東工技報のVol.29(2015年度)によると、
東京方新6番線側については、別途計画の北口広場整備及び北コンコース改良による人工地盤を見据えて
旅客上家高さを低く計画したため、他乗降場旅客上家より高さを抑えている。 (P74)
』とのことです。

確かに、北乗換通路のさらに北側に、北口改札や駅前広場のための人工地盤を作るとなると、
屋根が高いと工事と干渉してしまいますね。
人工地盤完成後は屋根は不要になるでしょうから、屋根が妙に仮設じみている説明も付きます。


続いて、品川新駅の様子を。
(東海道線の上り列車の車内から撮影したため、品川駅寄りから順になっています。)

Img_109522<京浜東北線北行 軌道工事 1/2>

Img_109622<京浜東北線北行 軌道工事 2/2>
品川駅の北側、新駅工事と干渉しないエリアでは、
早くも京浜東北線北行の軌道工事が始まり、路盤工事やレールの敷設が始まっていました。

Img_109822<品川新駅(駅舎基礎)>
品川新駅の駅舎の基礎工事も、だいぶ進んでいました。

Img_11002<京浜東北線北行 立体交差工事 1/3>

Img_110322<京浜東北線北行 立体交差工事 2/3>

Img_11042<京浜東北線北行 立体交差工事 3/3>
新駅の田町寄りで工事中の、京浜東北線北行の線路が使用することになる立体交差ですが、
いつの間にか、かなり形になってきていました。
 

続いて、旧東海道上り本線の様子を。

Img_10402<旧東海道上り本線 1/2>

Img_10432<旧東海道上り本線 2/2>
旧東海道上り本線は、前回から変わらず、線路の撤去は行われていませんでした。


最後に、10月14日ダイヤ改正と月見1番線~4番線について。

Img_67382<月見1番線~4番線とE231系松戸車(2016/3/8撮影)>

上野東京ラインは、朝ラッシュ時に品川駅着となる常磐線上り列車については、
朝通勤時間帯については輸送安定を考慮した結果、品川駅行きのみの運転とし、平面交差が生じる下りの運転は行わない
(土木施工2015年8月号 「上野東京ラインの輸送体系」P118より)
とされていて、品川駅着の列車は折り返さずに車両基地へ引き上げることになります。
 
2015年3月の時点では、車両基地の月見1番線から月見4番線の4線が未成であったため、
朝ラッシュ時に品川駅まで直通する列車は5本止まりでした。
(月見1~4番線が工事中だった頃の記事:品川駅改良工事レポ+その他(2015/03/21)
 
その後、2016年には月見1~4番線の使用が確認され、
あとはダイヤ改正による増発を待つだけの状態になっていました。
(参考記事:品川駅改良工事レポ(2016/03/05) 月見1~4番使用開始
 
2016年3月改正および2017年3月改正では、車両の増備も増発も行われませんでしたが、
2017年7月7日に、2017年10月改正での朝ラッシュ時間帯の品川駅列車の増発が発表されました。
【JR東日本】2017年10月ダイヤ改正について(2017年7月7日発表)
http://www.jreast.co.jp/press/2017/20170713.pdf
 
月見1番線~4番線は、使用開始から1年半が経ってから、ようやく真価を発揮することになります。
なお、月見1番線~月見4番線の使用開始は、東工技報のVol.29(2015年度)によると、
残りの電留線である月見1~4番線については2016年2月20日の使用開始に向け…(以下略) (P69』とのことです。


今回の品川駅改良工事レポートは以上です。
次回の調査は、2~3ヶ月後を予定しています。

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コメント

5番線
だいぶ形が出来てきましたね。川崎側に架線柱が設置されたのでこのホームが、東海道線と繋がらないことがはっきりしました。京浜東北線南行きになりますね。川崎よりは、拡幅されたようです。
東京より前から2両分弱柵のあるところは、5番線は作らないみたいですね。
この柵を川崎よりまでホームの中心に設置し、東海道上りと京浜南行きを分ける。そんなことありえないですね。

5番線完成次第、4番線ホームドア工事と線路の付け替え工事(新駅より)となりますね。
6番線完成後は、上野東京ラインは直接の関係はないようですね。

投稿: 利根川一郎 | 2017年8月 5日 (土) 09時50分

本日確認したところ、5番線は大井町寄りから線路が敷設され始めています。

ただ、こんなに早く線路を敷設するのには疑問があります。
線路切り替え工事を行い、京浜東北線南行が品川新駅の工事の真横を通るようになると、新駅の建設工事に支障がでるので、まだ使用を開始するとは考えられないですね。

投稿: 七海 | 2017年9月 3日 (日) 19時22分

七海さま、5番線の目撃情報ありがとうございます。

仰る通り、列車が間近で運行されるようになっても新駅工事に影響が出ない時点(残作業が内装のみになった状態?)までは、
京浜東北線南行の新線への切換は行われないでしょうね。

投稿: すいごう | 2017年9月 5日 (火) 00時34分

京浜東北線北行の新しい立体交差部の工事で桁が載せられているのを確認しました。
一番南側、取付部の次から2スパン分載せられています。
また、南行の線路も在来線との接続点近くまで伸びてきました。

投稿: von Kimura | 2017年9月27日 (水) 02時22分

品川駅5番線についてなんですが、6番線の14号車付近までホームの構築が行われているようです……有効長が14両分くらい?京浜東北線用に使うには少々長過ぎでは?全体の改良工事終了後に東海道線用に戻しそうな気がします……。

投稿: sk | 2017年9月27日 (水) 15時41分

>von Kimura様
ホームドア工事の目撃情報に続いて、北行立体交差についての目撃情報ありがとうございます。

新駅工事もそうですが、思ったよりも進捗が早いですね。
近いうちに記事化したいと思います。


>sk様
コメントありがとうございます。

私も数日前に確認しましたが、東京寄りのベニヤ張り(?)になっている部分まで含めると、
改良工事後のホーム有効長が13~14両程度と、なんとも微妙な長さになってきましたね。

5番線がいったん京浜東北線南行ホームとなるのは確定として、
JR側の改良工事および新駅工事が終わった時点、あるいは、
京急品川駅の再開発が完了した時点で5番線がどうなるか、気になるところではあります。

あまり先々のことまで予想・憶測で記事にすると、「ハズレ」のリスクが高まってしまうのですが、
仰る通り、東海道線ホームに戻る可能性もありそうですね。

投稿: すいごう | 2017年9月28日 (木) 04時50分

5番線が京浜東北線になるのは5番線を東海道線上りにすると工事期間中、京浜東北線の南行北行いずれかを長期運休にしなければならない問題が発覚したためと思われます。

投稿: 南国総合車両所シフォン所長 | 2017年10月 1日 (日) 20時46分

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