品川駅改良工事レポ+品川新駅の様子(2018/03/17) 8番線の臨時ホーム化+6月に6回目の切換工事実施
2/27(火)に、6/16(土)の終電後から6/17(日)にかけて、6回目の線路切換工事が行われ、
京浜東北線南行が新線に切り替わり、品川駅の南行ホームが4番線から5番線に変更になることが発表されました。
JR東日本「品川駅線路切換工事に伴う列車の運休について」(2018年2月27日)
http://www.jreast.co.jp/press/2017/tokyo/20180227_t02.pdf
使用再開まで残り3ヶ月となった品川駅5番線と、日々工事の進む品川新駅。
3/17(土)の日中に、現地の様子を見てきました。
昨年12月の前回レポートからは、約3ヶ月が経過しています。
今回は、以下の項目について記事にしています。
(一部、2/6の速報記事と重複します)
①使用停止中の5番線の様子
②8~10番線の東京寄りの様子(ホーム仮設化)+8番線の臨時ホーム化
③品川新駅の様子
④京浜東北線の渡り線新設
<品川駅周辺で行われている工事>
※クリックで、別ウインドウに原寸大(1100x670)の画像を表示します(GIF形式 71KB)
まずは、改良工事中の5番線の様子を川崎寄りから載せていきます。
<5番線 川崎寄り 1/3>
使用再開まで3ヶ月となった5番線ホームですが、
架線工事が終わり、LED照明器具が設置され、ホーム端の笠石の復旧・ホームの再舗装まで完了していました。
<5番線 川崎寄り 2/3>
列車の止まらない、川崎(大井町)寄りの切り欠きになっている箇所には固定柵が設置されるようで、
ホーム上に固定柵が用意されていました。
<5番線 川崎寄り 3/3>
5番線ホームホームの先には、
工臨用機関車がATSを使用して入線するための地上信号機が設置されました。
続いて、5番線のホーム中程の様子を。
<5番線 ホーム中程 1/5>
ホーム中程でも、笠石の復旧・LED照明器具の設置・ホーム再舗装が終わっていました。
<5番線 ホーム中程 2/5>
5番線の柱には、京浜東北線のラインカラーであるスカイブルーのホーム柱駅名標が設置されました。
駅ナンバリングの路線記号・駅番号も記入されています。
<5番線 ホーム中程 3/5>
ホーム中程の架線も、昨年12月の時点では金具だけでしたが、
綺麗な銅色の、真新しい架線(インテグレート架線)が張られていました。
<5番線 ホーム中程 4/5>
5番線ホームは、全域で笠石の復旧・ホーム再舗装が終わっていました。
工事資材も徐々に撤去が進んでいるらしく、ホーム上もさっぱりとしてきました。
<5番線 ホーム中程 5/5>
5番線ホームは、ホームドアの設置準備がされた状態で復旧されていますが、
使用再開3ヶ月前の現時点で、ドア筐体を固定するための穿孔が行われていない状態なので、
6月の時点でホームドアが設置されることは無さそうです。
【3/28追記】
5番線のホームドアは2018年12月から使用開始予定とのことです。11月頃にドア筐体が設置されることになるでしょう。
http://www.jreast.co.jp/press/2017/tokyo/20180327_t01.pdf
続いて、5番線の東京寄りの様子を。
<5番線 東京寄り 1/4>
5番線の東京(田町)寄りでも、列車の止まらない箇所には固定柵が設置されました。
<5番線 東京寄り 2/4>
この日は、ちょうど天井から吊すケーブルラックの設置が行われていました。
<5番線 東京寄り 3/4>
南行の新線は、車両基地沿いから大きくカーブして5番線に入線するようになっています。
<5番線 東京寄り 4/4>
6番線ホームの先端部分より、南行新線の様子を。
この付近でも、軌道工事・架線工事ともに完了していました。
<6番線から見た品川新駅>
6番線ホームの端から見える品川新駅の駅舎ですが、かなり大きくなっていました。
屋根の白いトラスが見えるようになりました。
続いて、8~10番線での工事の様子を。
<9・10番線ホーム>
9・10番線ホームの東京寄りで行われている工事ですが、仮囲いの範囲がさらに広がっていました。
<仮囲い内側の様子>
階段の途中から仮囲いの内側が見えましたが、どのような工事かは分からず…。
<8・9番線の様子>
8番線・9番線の軌道は、まだ工事桁には置き換わっていませんでした。
ちなみに、昨年の10/14ダイヤ改正で、臨時ホームから上野東京ライン(常磐線)ホームに変更された8番線ですが、
唯一8番線から発車する列車として設定されていた平日10時37分発の勝田行きが、3/17ダイヤ改正で10番線発に変更になったため、
8番線は、再び臨時ホームに変更になっています。
<8番線臨時ホーム化 3/3>
ホーム階・コンコース階ともに、ラインカラーが臨時ホームを意味するグレーに戻り、
ホーム階にある乗換案内にも、「臨時ホーム」が復活しました。
<品川駅 ホーム用途推移>
※クリックで原寸大(816x556)に拡大します
続いて、品川新駅と京浜東北線の新線の様子を。
(品川駅寄りから順に掲載しているため、東海道線車内からの写真と京浜東北線車内からの写真が混ざります。)
<京浜東北線 新線工事 1/9>
京浜東北線の南行新線の軌道工事はほぼ終わっている品川駅の北側ですが、
北行新線や、山手線内・外回り新線の軌道工事のために、大量のレールが運び込まれていました。
<京浜東北線 新線工事 2/9>
京浜東北線の北行新線となる軌道には、JR東日本 東京工事事務所の鉄道クレーン「KRC-810N」が留置されていました。
<京浜東北線 新線工事 3/9>
京浜東北線の南行新線はTC型省力化軌道ですが、
南行新線には、てん充材注入のための編成が留置されていました。
<京浜東北線 新線工事 4/9>
てん充材が注入された後の南行新線の様子がこちらになります(写真右下)。
<品川新駅の様子 2/3>
品川新駅では、6月から京浜東北南行の列車がホームを通過するようになるため、
南行新線の近くでの作業が難しくなります。
そのため、南行新線となる予定のホームでは、早くもホーム床となるコンクリ板が設置され、
笠石の設置までの作業が完了していました。
<品川新駅の様子 3/3>
駅舎の鉄骨組み上げもかなり進み、現在は屋根のトラスの組み上げが行われているようです。
<京浜東北線 新線工事 5/9>
新駅の前後では、早くも山手線の内回り新線・外回り新線の軌道工事が始まっていました(写真の奥側2線)。
<京浜東北線 新線工事 7/9>
京浜東北線の北行新線が使用する立体交差も、すっかり形になっていました。
<京浜東北線 新線工事 8/9>
京浜東北線の南行新線ですが、札の辻橋付近にある現在線と新線の分岐箇所の近くまで、
TC型省力化軌道のてん充材充填が終わっていました。
<京浜東北線 新線工事 9/9>
現在線と新線の分岐箇所付近のみ、従来通りのバラスト軌道になっています。
切換工事が終わり、軌道が安定した頃にTC型省力化軌道に更新されるのでしょう。
最後に、品川駅南方に新設中の京浜東北線の渡り線について。
<新設信号機>
品川駅南方への渡り線の新設に伴い、
北行の品川駅の手前にも、工臨用の信号機が設置されました。
(写真はありませんが、このほか、入換信号機が品川駅の手前2箇所に新設中です。)
切換工事とは特に関係が無いため最後にしましたが、
品川駅構内では、ホーム上に設置されたベンチの方向を、
これまでのレール方向から枕木方向に変更する工事が各所で進んでいます。
<品川駅11・12番線>
これはJR西日本での酔客の転落対策を導入したものだそうで、
電車の到着でベンチ立ち上がった酔客が、そのまま歩き出して線路に転落することを防ぐ効果が期待できるそうです。
今回の品川駅改良工事レポートは以上です。
次回の調査は、切換工事の1ヶ月前頃となる5月中旬頃を予定しています。
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コメント
初めまして。
楽しく拝見させて戴いています。
品川新駅の進捗状況は地上波NHKテレビの朝、06:50頃に映し出される、交通情報で品川駅が
映されるのですが、カメラ位置によって画像中心部上方に新駅が映ることがあります。
毎日ではないにせよ、時々映しだれるので地方にいても進捗が良く分かります。
テレビ前に鎮座する年寄りが見つけました。
投稿: その辺のおっさん | 2018年3月26日 (月) 18時11分
新線路の敷設、はやくなってきましたね。
私の想像ですが、京浜東北南行きを切り替えたあとは、
残りの線も、まず、ホームを順次、切り替えていく。
その際、横浜寄りは、切り替え、田町寄りは、とりあえず,現行線につないでおく。
そして、本番で、田町寄り2箇所一気に新線に切り替えると、みています!!
そうしないと、ホームの切り替えから、何から、一気というのは、
どだい無理だと思うからです。
投稿: 通天丸 | 2018年3月27日 (火) 01時10分
いよいよ品川駅の京浜東北線南行ホームが5番線に移動しますね。
このまま順調に山手線外回りが3番線に来てくれるといいのですが…。
工事としては山手線外回りを3番線に移動させないと2番線ホームの工事が行えないので、確定ではありますが、恒久的に使用してくれるのかどうか怪しいです。
投稿: 京浜東北線 | 2018年3月27日 (火) 11時33分
毎回楽しみに拝見しています。
私が不思議に思うのは、 5番線のホームドアの設置工事をなぜしなかったのか ですね。
6月に京浜東北線南行きで使用が始まります。その前になぜ設置しなかったのでしょう。単純に間に合わなかっただけですかね。そうでもなさそうだと思うのですが。
投稿: 利根川一郎 | 2018年3月27日 (火) 12時13分
いつも楽しく拝見しています。
5番線のホームドアの件ですが、本日のJR東日本のプレスリリースに2018年12月使用開始予定とあります。
「2018年度中に稼働予定のホームドア設置駅について」(2018年3月27日)
http://www.jreast.co.jp/press/2017/tokyo/20180327_t01.pdf
本格的な設置工事は線路切り替え後になるのかもしれません。
投稿: 横須賀線ユーザー | 2018年3月27日 (火) 22時32分
>利根川様
JR東日本のホームページに2018年度のホームドア整備予定が出ています。
品川駅(大船方面)は12月に使用開始予定だそうです。
国や都の補助金の関係ですかね。ホーム切り替え後に工事が始まるのでしょう。
投稿: ひろゆき | 2018年3月28日 (水) 06時32分
結局,品川駅は最終的にどのような姿になるのでしょうか?
ネットには,色んな構内図があふれていますが,その多くは線路切り替え時の図で,なかなか見つけ出せません♫
JR東日本のサイトを見ても,品川新駅のイメージイラストしか判りませんでした。
投稿: | 2018年3月28日 (水) 10時58分
>その辺のおっさん様
コメント&情報ありがとうございます。
NHKで朝7時前に流れる交通情報の映像ですか、それは盲点でした。
品川新駅は旧車両基地エリアのど真ん中で建設が行われていますから、首都圏に居てもなかなか確認し辛い工事です。
毎日映るわけではないとはいえ、これからは毎朝の交通情報が待ち遠しくなりそうです。
・品川駅の配線、切換工事などについて(メモ書き程度の内容です)
2月にJRから発表された「JR品川車両基地跡地開発(第I期)に係る環境影響評価手続きの着手について」ですが、
2枚目の「計画位置図」に、山手線・京浜東北線の線路が海側に移動し終わった段階での配線図が載っています。
http://www.jreast.co.jp/press/2017/20180209.pdf
肝心の品川駅構内の配線図は隠れてしまっているため記事中では紹介していませんが、拡大するとそれなりに予想の助けにはなりそうです。
この配線図の正式版が、6月の切換工事の際に趣味誌などの記事に掲載されるのでは…と期待しています。
(予想する楽しみは完全に失われるでしょうけれど)
投稿: すいごう | 2018年3月30日 (金) 00時04分
>横須賀線ユーザー様
27日に頂いたコメントがココログ側でスパム判定されており、記事に反映されておりませんでした。
先ほど手動で反映致しました。対応が遅れ申し訳ございません。
確認したところ、URLがpdfファイルの場合にスパム判定されてしまうようです(私のひとつ前の投稿もスパム判定されました…)。
「h ttp://」を抜くとURLと判定されず、投稿可能のようです。
投稿: すいごう | 2018年3月30日 (金) 00時22分
田町寄りの京浜東北南行き切り替え地点、線路さらに伸ばされて
接触するぐらいのところまできていますね。(動画がアップされている)
見たところ、現行線路も、接続地点長い枕木に置き換えられていて、
切り替え時には、バール移動の必要がなく、新線路を置けばいいような、
はじめてみる切り替え方式のようですが。
投稿: 通天丸 | 2018年4月12日 (木) 21時54分
>通天丸様
目撃情報ありがとうございます。
切換箇所に、事前に長マクラギを挿入する工法ですね。
工事当日は長マクラギの上でレールのみを移動すればよいため、
当日のマクラギ・バラスト移動が無くなり、作業時間の短縮に繋がるそうです。
品川駅改良工事では、第5回切換工事での東海道上り本線の切換箇所で実績があるようです。
https://suigousblog.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2016/11/23/img_896722.jpg
【出典】日本鉄道施設協会誌 2017年8月号「品川駅改良における大規模線路切換工事(第5回線路切換)」
投稿: すいごう | 2018年4月15日 (日) 02時42分
↑情報ありがとうございました。この工法、すでに実績があったのですね!!
投稿: 通天丸 | 2018年4月15日 (日) 11時31分