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2022年4月28日 (木)

銚子電鉄の変電所更新と車両の様子+銚子観光(2022/04/23)

GW1週間前の4/23(土)に、銚子電鉄を訪問してきました。
銚子訪問は、2018年のゴールデンウィーク以来、約4年ぶりになります。

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銚子電鉄の笠上黒生変電所は、設備の老朽化が進む一方で、
更新に多額の費用がかかることから、費用確保のための様々な努力(映画作成など)が話題になっていましたが、
ついに設備が更新されたそうなので、新しくなった変電所と、あわせて車両の様子を確認してきました。


まずは、笠上黒生変電所の更新後の様子から。

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新しい設備は、下りホームの脇の屋外に設置されていました。

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笠上黒生駅の近くには、新しい電柱が数本建てられ、
6.6kVの電気が引き込まれていました。

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上の写真右側にある電柱から地上に降ろされ、新しい設備に繋がっているようです。

電柱に近いほうの設備から載せていきます。

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「受電引込盤」「受電盤」「整流器盤」「所内盤」と書かれた設備。

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受電盤のメーター。
6.6kVで受電していることが分かります。

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こちらが整流器盤のメーター。
銚子電鉄の架線に流れている600Vの電気が出力されていることが分かります。
写真は電車が力行中に撮ったので、「整流器電流」と「き電電流」の針が0から動いています。
 

そして、変圧器と整流器。

Dsc034172<変圧器>

Img_44572<変圧器銘板>

Dsc034182<シリコン整流器>

Img_44672<整流器銘板>
銘板を見たところ、新しい設備は、
変圧器は540kVA、整流器は500kWのようです。
 
国土交通省の鉄道統計年報(令和元年度)の「(15)変電所設備表」(※xlsxファイル)によると、
更新前の設備は、変圧器が340kVA、整流器が300kWとのことなので、かなり増強されているようです。
(電気には詳しくないので、間違った理解なのかもしれませんが……)
 

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元々使用されていた変電所建屋は、
壁の外側に、ケーブルを引き込むための新しい配管などが取り付けられており、
今も何らかの設備が格納されているようです。

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レールからの帰線も、新しいものが用意されていました。

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更新前に使用されていた帰線も残っていましたが、
これが今も現役なのかは不明です。
 

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今回更新されたのは笠上黒生駅の変電所のみで、ほかの架線設備には変化はありません。
架線は直接吊架式、トロリー線のみでき電線がないスタイルのままとなっています。

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末端区間でのノッチ制限は継続となるようで、
2001Fの運転台には、「外川~犬吠・仲ノ町~銚子間 2ノッチで運転」と書かれたテプラが残っていました。

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2001F乗車中に架線電圧計を確認したところ、
銚子駅停車中は600Vありますが、

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力行が始まると500V前後まで落ち込む状態でした。
 

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笠上黒生駅の構内には、ブルーシートに覆われた何らかの物体とプレハブ小屋が残されており、
今後も変電設備絡みの工事が続く可能性もありそうです。


続いて、車両の様子について。

訪問した日に終日運用に就いていたのは2001Fでした。

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2022年4月現在、新型コロナウイルス流行による減便ダイヤのため、
朝ラッシュ時間帯のみ2運用で、あとの時間帯は1編成がひたすら銚子~外川間を往復するダイヤとなっています。
(このため、笠上黒生での交換も朝のみになっています。)

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2001Fには、アイドルマスターSideMとのコラボHMが装着されていました。

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車内の中吊りもSideM仕様に。
 

続いて、仲ノ町車庫の様子を。

Img_441422<仲ノ町車庫>
2001Fが運用中ということで、
仲ノ町車庫には2002Fと3001Fが留置されていました。
 

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ホーム脇の留置線には3001Fが。
3001Fは今年3月に全検を終えたばかりなので、とても綺麗な状態でした。

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床下機器もまだピカピカでした。

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3001Fの連結器は、2016年3月の営業開始時点では、
伊予鉄時代の密着連結器に連結器アダプタを取り付けて運用されていましたが、
2019年3月に重要部検査が行われた際に密着式自動連結器に交換されました。
 
銚子に来るのは4年ぶりなので、現在の姿になった3001Fは初めて見たことになります。

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ちなみに、クハとデハは棒連結器で繋がっています。
 

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2002Fは、車両基地の真ん中の留置線に。

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2002Fにも、アイドルマスターSideMコラボのHMが装着されていました。
 

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デキ3とデハ1002は、一番奥の留置線に。

デキ3は、数年がかりで行われていたレストア作業が終わり、
ビューゲルが再び搭載されていました。

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車体も、レストア直後の綺麗な姿です。 
 

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デキ3の後ろには、事業用(架線点検車)として残っているデハ1002が。

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デハ1002は2015年1月に引退済みで、
引退後は再塗装などは行われていないので、錆やペンキの剥がれが目立つようになっています……。

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デハ1002(元営団2000形)の連結器は、特徴的なトムリンソン式密着連結器ですが、
現役だった頃から、デキ3や他の車両と連結するために連結器アダプタが取り付けられています。
 

外川駅のデハ801の様子を。

Dsc033432<外川駅>
デハ801は再塗装中でした。

以前の修復作業(2017年12月)から4年が経ち、少しずつ色褪せや塗装の劣化が進んでいたため、
GWにあわせて再塗装が行われているとのことです。
(前回と同様、株式会社BAN-ZIさん協力だそうです。株式会社BAN-ZI公式Twitterより)

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ちなみに、車体の老朽化によって窓の開閉が十分に行えないこと、
車両に冷房設備がないことから、2021年8月より車内の公開が中止となっています。
(参考:銚子電鉄ホームページ
 

続いて、笠上黒生駅のユ101(澪つくし号)の様子を。

Dsc033892<ユ101>
ユ101は2012年3月に除籍されていますが、
廃車から10年経った今でも、特に変化はなくそのまま留置されています。

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本線へと繋がる線路は土や草などで覆われていました。


4年ぶりの銚子電鉄訪問記は以上です。
 
大きな課題となっていた変電所更新が終わり、
しばらくは大きな変化も無く、営業が続いていきそうな銚子電鉄。
また、1年ごとに現地を訪れていこうと思います。


最後に、銚子電鉄以外の銚子観光などについて~

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今回は、佐倉・銚子コースのB.B.BASEで銚子入りしました。

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2018年にB.B.BASEがデビューしたときは、完全に自転車ユーザー専用列車だったので、
乗りたくても乗ることができない列車でしたが、
今年3月から全席みどりの窓口で購入できるようになったので、だいぶ乗りやすくなりましたね。

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ドアを埋めてフリースペースとなった、4号車のモハ208-2203。

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マリJ1編成は、京浜東北線や南武線で通勤型車両として活躍してきた編成ですが、
こうなると完全にイベント車両ですね!
 

Dsc033692<犬吠埼>
銚子観光と言えば…そう、犬吠埼!

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4年ぶりに登った犬吠埼の灯台。
テレワークでなまった体には、99段の階段は酷でしたね。
降りるときには、足がガックガクでした…。

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4年ぶりに犬吠埼を訪れて驚いたのが、この「犬吠テラステラス」。
カフェや名産品ショップ、海を一望できるテラスなどが集まった施設で、
2019年の元日にグランドオープンしていたそうです。

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以前は、このアングルで写真を撮るとDGPS(ディファレンシャルGPS)のアンテナが存在感を発揮していましたが、
2019年3月にDGPSの運用が終了したため、アンテナも撤去されていました。

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